皆さんはミミズといったら何を想像しますか?「雨が降ると土の中からニョロニョロ出てくる」、「おしっこかけると・・・」、「コンポストでゴミを肥料に変えるエライやつ」、漢方では「地竜」として知られて最近では血栓も溶かす作用で注目されているようです。
今日はそんなミミズの不思議な力について、弊社と共同研究をしていただいた大阪府立大学の上田先生の研究をご紹介します。
私たち人間のような脊椎動物は、ウイルスや細菌などの外敵の攻撃を免疫システムで対抗します。しかし無脊椎動物は脊椎動物のような免疫システムを持っていません。にもかかわらずミミズなどの無脊椎動物は細菌やウイルスが多い環境の中でも生きていくことが出来ます。これまでにいくつかの無脊椎動物の生体防御システムが知られていますが、まだ我々が知らない生体防御システムもあるに違い在りません。
植物ウイルスによる農作物の被害は年間1000億円規模といわれています。しかしながら化学薬剤の施用によるウイルス増殖の阻害は困難といわれています。一方ミミズは前述のように何らかのウイルスの対する生体防御機能を持っていると期待されます。そこで次のような実験系でミミズのウイルス活性を検討しました。


ミミズの抽出物には、ウイルスの感染を防ぐ活性があることを発見しました。

ミミズ抽出物の抗植物ウイルス活性物質は熱処理には弱く、その後の精製でタンパクであることが判っています。さらに、特異性やアミノ酸配列の解析より活性物質はキモトリプシン様セリンプロテアーゼであることが確かめられています。
また、ミミズ由来のプロテアーゼ以外にも市販の酵素で同様の活性を持っている酵素もあることが確かめられています。(特許申請中) (資料提供:大阪府立大学 上田光宏 先生より)